予防医学豆知識

冬の皮脂欠乏症、乾燥し湿疹・かゆみに!!

01月05日

冬は肌の乾燥に悩まされる季節、特に皮脂の分泌や角質層の保湿成分が減少する中高年は乾燥しやすい。悪化するとかゆみや湿疹を引き起こし肌トラブル「皮脂欠乏症」になる。

外気が乾燥する上に暖房器具を使う冬は一年で最も肌が乾燥乾燥しやすく、人によってはカサカサして白い粉をふいたようになり、症状が進むとかゆみを伴う。これは中高年によく見られる「皮脂欠乏症」という肌トラブル。若年層もアトピー性皮膚炎などの素因があるとなりやすい。

特に発症しやすい部位は脂腺が少ない足のすね・腰回り・お尻・太腿。乾燥する理由は「角質細胞間脂質・天然保湿因子・皮脂膜がいずれも減少するから」これらが皮膚の一番外側あるわずか0.02ミリの細胞の重なり角質層に存在しセラミドという脂が主成分、細胞の隙間をセメント用に埋めて、角質層にある水分をはさみ込み逃がさない役割がある。天然保湿因子はアミノ酸が主成分で、やはり水分を抱え込む性質を持つ。皮脂膜は毛穴の皮脂腺から分泌した皮脂と汗腺から分泌した汗などが混ざった天然のクリーム、角質層の表面を保護するように覆い、水分蒸発を防ぐ。 

水分保持を担うこの3つが加齢などにより減少することで、肌は乾燥するのです。皮脂に限らず、角質層の水分が減ることも潤いを失う要因でもあります。

乾燥すると、ふだんは皮膚の深いところにある知覚神経線維が角質層近くまで伸びて、このため衣服がこすれるなど、わずかな外部刺激にも過敏になり、かゆみを感じるようになるのです。

かゆいからかくと、角質がさらにはがれてバリア機能が低下し、ますますかゆくなります。こうした悪循環になると湿疹ができてしまうので要注意。 そうなる前に、まず心がけることは保湿、減少した水分や脂分を補う保湿剤を乾燥部位に塗ろう。 

また、肌をできるだけ乾燥させない生活習慣も大切、入浴時にゴシゴシするように体を洗ったりするのはもっての外、また昨今の住まいは機密が高く、エアコンをつけ続けると、部屋の中はかなり乾燥する、加湿器などを使って湿度を50パーセント前後に保ちましょう。そして電気毛布など長時間使い続けないこと、保湿と生活習慣の改善で冬の乾燥対策を徹底させましょう。

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