予防医学豆知識

高血圧季節の変わり目注意、日中の気温差で変動大きく!!

10月05日

血圧は心臓が血液を送り出した際に血管にかかる圧力。血管が縮むとその分、圧力が高まる。気温が下がると血管は収縮するが、寒い冬場より秋こそ注意が必要です。

平均気温が10度を下回る冬場は、秋や春先と比べても一日の血圧変動が小さい。一方秋は気温差が大きく、室温管理などの準備が冬に比べて手薄い。このため気温の変化が身体に影響しやすく、血圧変動が激しいと血管の内側が傷みやすく、心筋梗塞や脳卒中にかかる可能性が高まります。

そうならないためにも、自分の血圧の変化を知ることで、市販の血圧計で自宅で測定を日常的にすることが大事であります。どうしても病院等では「診療室血圧」と言って、緊張感があり、「家庭血圧」より高めになることが多いのです。

では、どの程度の変動があると注意が必要か、夏から冬にかけて最高血圧が10以上、最低血圧が5以上高まる人は、心臓や血管の病気になるリスクが2倍になることがわかっています。一日に気温が10度変化したときに10以上の血圧変化がある人を「気温感受性高血圧」と呼び、朝に急上昇することも多く注意が必要。

さて、高血圧の診断基準は、家庭血圧の最高が135以上、最低が85以上を高血圧としています。これを上回る値の人は、循環器内科に一度受診することをお勧めします。

秋は、一方で血圧を安定させるために生活改善に取り組むのにもってこいの季節でもあります。重要なのは運動と食事。運動に適したこの季節、一日8千歩以上のウオーキングなどの運動習慣を身につけましょう。食事では減塩に気を配り、旬の食材(キノコ類・サツマイモ、里芋などのイモ類・リンゴ等)血圧を安定させる効果のあるカリウムや食物繊維が豊富なので、積極的に取り込みましょう。

また寒い冬に備えた住環境のチョックも早めに、ヒートショックを起こさないように、トイレ・脱衣場、室内の気温差には要注意。

最後に、気温の季節変動に加えて、睡眠不足・仕事等等のストレスなどは疾病リスクが高まりますので、これからの寒い季節余裕を持って過ごしましょう!!

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