「なかなか元気が出ない」「毎日、とてもしんどい」−。こうした疲れた状態が続くなら気をつけた方がよい。体の異変を知らせる「アラーム」が鳴っているからです。
そもそも疲労と疲労感とは違う。疲労とは、体の生体機能にに問題が起きてる状態のことを言い、疲労を脳がキャッチし、疲れたと感じる主観的な状態を疲労感と呼びます。
まず疲労のメカニズムでですが、@主に人間関係からくる精神的ストレスA過剰労働など身体的ストレスB科学物質C気候の変化や騒音Dウイルスや細菌ーといった5つの「生活環境ストレス」があり、これらが複雑に絡み合って、疲れが生じるのです。
体にはそういったストレスに抵抗する機能が備わっており、体が疲れていても、仕事にやりがいがあったり、責任感が強かったりすると、疲れは吹き飛び、疲労感はない。つまり、周囲の人間から見て、明らかに疲れていても、本人には自覚症状がない場合があるのです。
こういった人は、緊張時に働く交感神経とリラックス時に働く副交感神経とのバランスが大きく崩れていて、睡眠障害をもたらす。
体力的に余力のある20代なら深刻に考えなくてもよいが、35歳以降だと、うつ病のリスク要因にもなり、最悪のケース、突然死も招きかねない。
疲労は体を守るメカニズム。一時的な疲れなら休むと回復する。病的な疲れになる前に、体の状態がどの段階にあるか知るのはとても大事なことなのです。
遠くない将来、会社の健康診断や病院の検査で疲れ具合を簡単に教えてくれる時代がやってくることでしょう。!!